こんにちは、ProgLearn;編集部です。
今日は我々の生活と切っても切れないお金の話をします。
先日SONYがAIなどの分野で新サービスを開発できる人材を確保する目的で、一部の新卒社員の年収をあげると発表しました。
ソニーは、新入社員の初任給を引き上げる。プログラミング言語を使いAI(人工知能)などの分野で新たなサービスを開発できる人材を採用するため、大学院修了など一部の新入社員の年収を能力に応じて最高で730万円と、現在の約560万円から3割程度上げる。デジタル分野での人材の獲得競争が世界的に激しくなっていることが背景にある。
https://www.asahi.com/articles/ASM635KGJM63ULFA01B.html
既存の新卒年収560万円と比較すると確かに高いですね。社内中堅社員からのやっかみに苦労しそうです。。。
世界との競争力はあるのか
ただ、ここでひとつの疑問が浮かびました。
年収730万は「AIなどの分野で新たなサービスを開発できる」能力を持つ「大学院修了」予定の学生を獲得するのに十分なのでしょうか?
日本のAI人材確保やAI人材育成はどれくらい遅れているのだろうか。
https://nissenad-digitalhub.com/articles/ai-engineer/
深刻なのは処遇面だ。IT人材の平均年収は、アメリカの1,200万円に対し、日本は600万円でしかない。
またアメリカのAI・IT企業は、AI・IT人材に対し、全産業の平均年収の2.4倍を支払っているが、日本では1.7倍でしかない。中国に至っては7~9倍に達するとみられている。
アメリカと中国は明らかにAI人材を特別視しているのに対し、日本のAI・IT業界にはいまだに年功序列の風潮が残っている。
上述の記事に記載されている様にアメリカのIT人材は日本の倍の年収を貰っています。
ことAI人材に関しては更に高給を貰っていると想定できます。
ではここで今抱いている疑問に戻りましょう。
年収730万は「AIなどの分野で新たなサービスを開発できる」能力を持つ「大学院修了」予定の学生を獲得するのに十分なのでしょうか?
私の意見はNOです。国際的な競争力が全くないからです。
確かに国内、社内と比較した場合は高いかもしれませんが、海外と比較すると激安です。
それほど優秀な人材であれば間違いなく海外でも引く手数多であるため、わざわざ日本の激安環境を選択することは稀でしょう。
日本で高給を支払う企業
SONYはブランド力にあぐらをかいているとしか考えられませんが、
まだまだ少ないですが、日本にも優秀な新卒エンジニアに高給を支払っている/支払おうと努力している企業はあります。
くら寿司 1,000万円
回転ずし大手の「くら寿司」は2020年春入社の新卒採用で、初年度から年収が約1千万円となる幹部候補生を10人募集する。平均年収の2倍以上の好待遇で、海外での店舗拡大に対応できる人材を集める狙いがある。
https://www.asahi.com/articles/ASM634D41M63PLFA003.html
ZOZO 1億円
求む「天才」――。衣料品通販サイト「ゾゾタウン」を運営するスタートトゥデイは2日、高度な技能を擁する技術者を最高年収1億円で採用すると発表した。IT(情報技術)を活用したファッション事業の立ち上げや既存事業の拡大を目指すという。前沢友作社長は同日、ツイッター上で「7人の天才と50人の逸材求む」と表明した。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO28874040S8A400C1000000/
最後に
エンジニアの新卒年収から日本の競争力が低下している要因がわかりましたね。
日本は給料において年功序列制度をやめなければ、優秀な人材はどんどん海外企業に流出してしまいます。
SONYの様に過去は世界でも尊敬されていた企業から認識を変えてほしいと願っています。