こんにちは、今日は戦略意思決定に役立つNPV-DCF法について解説します。
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NPVとは
NPV(Net Present Value:正味現在価値)のこと
将来得られるキャッシュフローを割引率で現在価値に割り戻した合計から初期投資費用を差し引いた合計値
これだけ読んでもわからないですよね笑
簡単に解説していきます。
(例)工場投資
自動車会社のA社が100億円かけて工場を増設し、生産ラインを増やそうとしています。増設にかかる費用は負債調達することにして金利は5%です。
最初の1年目は慣れていないこともあって想定EBITDAは16億円です。但し、2年目からは効率性が向上して生産台数が伸び想定EBITDAは24億円で推移しそうです。
この時の5年目までの超簡単なキャッシュフローは以下の通りです。
0年目 | 1年目 | 2年目 | 3年目 | 4年目 | 5年目 | |
EBITDA | 16 | 24 | 24 | 24 | 24 | |
費用 | 100 | |||||
合計 | -100 | 16 | 24 | 24 | 24 | 24 |
1年目〜5年目までの合計EBITDAは112億円で初期投資費用100億円を超えているので、合理的な投資のようにみえます。
でも1点忘れていることがあります。それは1年目〜5年目に生み出される利益は未来のお金ということです。
未来のお金は現在のお金に換算しなければなりません。
ではどうやって換算するのか?
それは割引率を活用します。
通常企業の割引率の計算にはWACCを用いるのですが、今回のケースでは負債のみを想定しているので負債金利5%を用います。
割引率を用いて上述のキャッシュフローを現在価値に割り戻して再計算すると以下の通りになります。
0年目 | 1年目 | 2年目 | 3年目 | 4年目 | 5年目 | |
収益 | 16 | 24 | 24 | 24 | 24 | |
費用 | 100 | |||||
合計 | -100 | 16 | 24 | 24 | 24 | 24 |
現在価値 | -100 | 15 | 22 | 21 | 20 | 19 |
NPV | -4 | <=-100+(1年目〜5年目の現在価値合計) |
NPVは4億円のマイナスです。
従ってNPVの観点からみるとこの投資は見送るべきという結論に至ります。
なぜ現在価値で考える必要があるのか
ここまでの説明を読んで納得していない人もいると思います。
確かに5年目までに生み出されるキャッシュフローの合計が初期費用を超えていればいいように思えますよね?
ただ、これは投資判断をする上でとても危険な考え方です。
なぜなら金利を無視してしまっているからです。
例えばいまみずほ銀行の普通預金利率は0.002%、ほぼ0%ですが10,000,000円預けていたら1年後には200円増えて10,000,200円になります。
つまりいまあるお金は将来増えていくと考えるわけですね。だから将来得られるお金を現在価値に直したらいくらになるのか計算するんです。
上述の工場投資の例だと負債の金利5%を上回るリターンを見込めないので、投資効率が悪いという結論に至ります。
投資をする際は必ずNPVがプラスになる事業しか選んではいけません。
超簡単ではありますが、以上でNPVを用いた投資判断方法についての解説は終わりです。
何か質問あればいつでもコメントください。