経営

【経営理論】戦略とイノベーションと経営理論【理解と実践】

世界標準の経営理論(著:入山 章栄 早稲田大学大学院・ビジネススクール教授)の理解を深めるために、内容のまとめをアウトプットしていきます。

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今日は戦略とイノベーションと経営理論です。

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戦略とは何か

戦略とは「企業を取り巻く環境(enviroment)を前提に、業績(performance)を向上させるための、経営資源(resources)を使った、企業の行動・アクション(action,initiative)のこと」

戦略という研究領域は以下の2つに分かれる
戦略コンテンツ:戦略意思決定の中身そのものを検討する分野
戦略プランニング:”企業・経営者は、どのように戦略計画を立てるべきか”という策定プロセス

戦略コンテンツはさらに以下の2つに分かれる
市場戦略:企業が市場で行う戦略活動全て
非市場戦略:”企業が政府部門・NGO・市民社会などの非市場(非営利)セクターに働きかけて、自社の競争を有利に進める戦略”の総称

さらに市場戦略は以下の2つに分かれる
競争戦略:”特定の事業ドメインで企業がライバルに勝つための行動”を分析する分野
企業戦略(全社戦略):より高次の視点から”そもそもどの事業ドメインで戦うか””複数の市場で戦うか”などを探求する分野

一つの現象は、複数の理論から見つめられる

ここからは競争戦略、企業戦略、戦略プランニングの順に、それぞれどの分野がどの理論で説明されることが多いか(=思考の軸として相性が良いか)を解説する

競争戦略

経済学ディシプリンのSCP理論、RBVが長らく中心理論として君臨してきたが、近年はSCP・RBVへの批判も強い。

深刻な課題は、両理論が企業の目的に「持続的な競争優位」を置いていることだ。変化が大きい環境下ではSCP・RBVだけでは不十分なのだ。

この課題に応えるべく提示され、多くの競争戦略分野の研究者が注目するのがダイナミック・ケイパビリティ理論である。RBVや認知心理学ベースのルーティンを基礎に持つ。

ダイナミック・ケイパビリティなら変化の大きい環境下における企業のあり方に道筋をつけられる可能性がある。しかし完成度がまだ低いのも事実だ。

競争戦略に関心がある方へのおすすめは、まずSCP・RBVを思考の軸として理解し、ゲーム理論を抑えた上でダイナミック・ケイパビリティなどを知っておくことだろう。

企業戦略

企業戦略に応用できる理論はかなり多い。
例えば多角化戦略でRBVの視点は欠かせない。バリューチェーンの川上・川下への参入や、逆にそれらをアウトソーシングする意思決定には取引費用理論の視点が欠かせない。

企業間連携におけるガバナンスも重要であり、そこに思考の軸を与えてくれるのは、取引費用理論やエージェンシー理論になる。

他方、企業戦略においてマクロ心理学ディシプリン理論が示唆を与えるのは、企業間の”学習”である。従って知の探索・知の深化の理論は有用な思考の軸になる。社会学ディシプリンのエンベデッドネス理論、ソーシャルキャピタル理論も有用だろう。

戦略プランニング

実務的には”どのように戦略を立てるか”は重要な課題であるが1970年代までの戦略論とはほぼプランニングのことであった。そして当時のプランニングは「計画派」「学習派」に分かれていた。

計画派:”PDCAを回して、結果が伴わなかった部分はフィードバックして計画を見直していくべき”という立場
学習派:”まずは行動を起こし、そこから戦略は創発的に浮かび上がってくる”という立場

同理論と相性が良いのは企業行動理論やセンスメイキング理論などになる。

戦略に心理学ディシプリンを取り込め

企業が目指すべきことは「安定した、持続的な競争優位の獲得」ではなく、「連続する変化への対応」となるだろう。現在ではイノベーションは戦略の一部ではなく、「イノベーションそのものが戦略になってきている」ということだ。

現代では利益など過去の実績ベースの業績以上に、”どのような将来・未来を世界に対して生み出せるか”という心理的な期待感ベースのパフォーマンスが圧倒的に重要になってきた

例えば実績がGMの100分の1にも満たないテスラ*が、未来への期待感だけでGMの時価総額を上回る時代になっているのだ。
*本書執筆当時。現在はトヨタの時価総額をも上回っている

これから勝つ企業は、相反する理論を高次に内包する

これからの変化の激しい時代に勝つ企業「複数の”競争の型と経営戦略の組み合わせ”を内包し、そこで事業と資金を循環させる」企業

現在のグローバル市場で期待値が高い企業というのは、「独占による圧倒的な収益化(SCP)→リスクを恐れない未来への大胆な投資(心理学ディシプリン理論)→独占による圧倒的な収益化(SCP )」というサイクルを内部で循環させる企業となる。

そして筆者(入山 章栄氏)の理解では、これからの時代に勝つ企業「経済学ディシプリンのSCPが主張する変化のためのイノベーション投資を大胆なスケールで行って、市場の心理期待を高め続ける企業」だ。

“経済学ディシプリンと心理学ディシプリンのどちらが重要か”という問いは愚問でしかなく、どちらも重要なのである。
矛盾こそ、強みとなる。

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